不動産の売買契約!

10649069_723541471072116_1416252008669484361_o●解約手付

“不動産の売買”では、一般的に、いきなり”代金”を支払うのでなく、”買主”が手付金”を打つ方法がよく使われます。

この”手付金”にはいくつかの種類がありますが、一般的で重要なのは「解約手付」と呼ばれるものです。「民法」という法律では、”特に定めていない手付は解約手付とする”と決められています。

「解約手付」が交付されていると、売主・買主ともに、その手付金だけを損すれば”売買契約を解除”できることになっています。

買主が売主に手付金を交付している場合、買主は、手付を放棄すれば売買契約を解除できます。その一方で、売主から売買契約を解除する場合、手付金の倍額を買主に返還すれば解除できます。これを俗に「手付金の倍返し」と言います。

この「手付の倍返し」は、”単に口頭で手付の額の倍額を償還することを告げるだけ”ではダメで、「実際に手付の倍額を提供」する必要があります。

解約手付で解除する場合に注意したいのは、売主・買主ともに、“相手が履行に着手する前”に限って認められることです。ですから、”相手が履行に着手してしまった”ら出来ません。さらに、手付解除に伴う「損害賠償」の請求はできません

 

たとえば、買主が売主に「100万円の手付」を交付している場合、買主側からは、売主に「手付の100万円は、あんたにくれてやる」と言えば、契約解除できます。この場合、別に理由は関係なく、「ただ気が変わった」であってもOKです。

また、売主が現金を持参して「手付の倍額の200万円を払うよ」と言って、実際に売主に200万円を手渡せば、売主側からも「契約の解除」が出来ます。この場合の理由も、「もっと高く買ってくれる奴が現れた」という身勝手な理由でもOKです。

結局、売主も買主も、手付金相当額(100万円)だけ損すれば解除できるわけです。

ただし、相手方が「引渡し」「代金支払い」などの仕事に着手した後では、この解除はできなくなります。

逆に、自分が履行に着手しただけであれば、あいかわらず解除は可能です。その理由は、自分の仕事は無駄になったとしても、相手には迷惑をかけないからです)。

また、解約手付は売買代金の額に比べてごくわずかであっても解約手付に該当します

 

●瑕疵担保責任!

売主は、代金をしっかりと受け取っているから、買主に「完全な物」を売る義務があります。

そこで売ったものに欠陥などがあった場合には、売主はその責任を負わなければなりません。これを売主の担保責任といい、俗に「瑕疵担保責任」と呼ばれています。

「瑕疵」とは、キズとか不具合という意味で、売買契約の場合、”売買時点ですでに存在する目的物の欠陥”のことになります。

「瑕疵担保責任」には次の三つがあります。

  1. 物理的な瑕疵
  2. 法令上の瑕疵
  3. 事実上の瑕疵

「瑕疵担保責任」では、売主は、自分に故意や過失がなくても責任を負わなければならない厳しい内容になっています。これを「無過失責任」と言います。

しかし、「買主に認められていること」は、「善意の買主」と「悪意の買主」で大きく違ってきます。

「善意」とは、私たちが世間で使う「よい」とか「善良」という意味でなく、単に「知らなかった」という法律用語です。

「悪意」はその逆で、単に「知っていた」という意味です。

法律では、「売主の瑕疵担保責任」があることを知って契約した「悪意の買主」は、代金の減額も損害賠償も契約の解除もすべて認められません。その理由は、瑕疵を最初から知っていて売買契約をしたということは、初めから「ワケあり商品」であることを知っていたからです。

また、法律は、「瑕疵担保責任」に関して「無過失」まで要求しています。ですから、買主が「悪意」または「善意・有過失」の場合、売主は瑕疵担保責任を負わなくて良いことになっています。

いずれにしても不動産は高額な買い物です。

キチンとルールを守って紳士的に行いたいものです。